■今号の第1話 「生きていらっしゃるということ」
昔は、大人が子どもを叱るとき、こんな事を言いました。
「誰も見ていないと思っても、神さま、仏さまが見ていらっしゃる。嘘も隠し事も出来ないのだぞ」と。
神仏に限らず、人は他人に見られていることによって自分の行動や欲望を制御しています。
他人の目ばかり気にするも困りますが、全く気にしないのもいけません。
現代に生きる私たちは、神仏が見ていらっしゃるということを忘れがちです。
「亡くなった方はここにいらっしゃる。そして私たちを見ていらっしゃる」。
この心構えは、葬儀や法事などの儀式に臨む時ばかりではなく、普段の生活の中にも必要なことです。
法華経には、大勢の修行者が何度も生まれ変わり、仏になっていく様子が説かれています。
そして、私たちも素直な心を保ち続ければ、いつかきっと仏さまの姿を見ることができるのです。
他5編を掲載。