スマトラ沖大地震・インド洋大津波
-救援活動の緊急性を訴える-
昨年末のスマトラ沖大地震での津波被害は死者・行方不明者が二十九万人を超える未曾有の大惨事となった。全世界から救援の手が差し伸べられているが、天台宗でも、一隅を照らす運動総本部の「地球救援募金」を窓口に救援活動を始めている。
去る一月十五日、公務でタイ入りしていた西郊良光宗務総長は急遽地球救援募金から、プラティープ財団国際部「津波プロジェクト」に一時義援金を手渡し、その後被災地であるタイ・プーケット島のカオラック地区を視察、現地の生の声を聞いて回った。
西郊総長は「被災地を視察してみて、惨状の凄まじさに声を失った。現地の声に応える救援活動を行っていきたい」と語り、昨年国内で起こった数々の災害への救援活動を生かした取り組みを行う決意を示した。阪神大震災や中越地震を体験した我々としても、「己を忘れて他を利する」という宗祖大師の御心を体した救援活動が求められている。
-新潟中越地震被災寺院に復興支援金贈る-
新潟中越地震では信越教区新潟部の各寺院も大きな被害を受けたが、被災地は今、厳しい冬を迎えている。例年にも増して降り積もる雪の中、現地では、春からの本格的な復興作業に向け、様々な努力が続けられている。
天台宗では、去る十二月十六日に信越教区の被災寺院に対する災害復興支援金査定委員会を開き、被災寺院十二カ寺への支援額を決めた。支援金は全壊、半壊など四ランクに分けられ、総額二千数百万円の支給が決定された。災害対策本部は十二月二十四、二十五日、壬生照道一隅を照らす運動総本部長及び小山健英現地対策本部長ら関係者を現地に派遣し、各被災寺院に支援金を贈った。