「戦歿者慰霊・世界平和の祈り」
七月十四日、岡山・山陰・四国教区合同による「戦歿者慰霊・世界平和の祈り」法要が、広島市平和記念公園の原爆供養塔前において執り行われた。同法要は、天台宗開宗千二百年慶讃大法会記念事業として平成十七年より始められ、今年で六度目。三教区主催となってからは、三回を数える。
同日の法要は、午後二時より、広島市平和記念公園・原爆供養塔前において執り行われ、導師に、見上知正山陰教区宗務所長、副導師は葉上観行岡山教区宗務所長、関覺圓四国教区宗務所長がそれぞれ勤めた。
また、来賓として、水尾寂芳延暦寺一山禅定院住職が参列、式衆は、三教区から出仕の僧侶約三十名が勤めた。
同日広島地域は、豪雨に見舞われていたが、法要時には雨も小休止。法要に参列した三教区の檀信徒や、供養塔を訪れた国内外の人々も、原爆犠牲者の鎮魂と世界平和への祈りを捧げていた。
法要に当たり葉上師は「原爆投下より、六十数年が経過し、戦争の悲惨さ、被爆による惨禍が忘れられていく気がする。今ある安寧と繁栄は、この戦争犠牲者の上に築かれていることを私たちは忘れてはならない。そのためにも、この戦歿者追悼の法要は平和希求と我々自身の行として、後世まで続けていかねばならない」と挨拶した。
この法要は、開宗千二百年を機に企画された「三県(沖縄・鹿児島・広島)特別布教」の一環として営まれ、その後、毎年営まれている。
世界で唯一の被爆地、広島で戦争犠牲者の慰霊と世界平和を祈念する法要を厳修することは、毎年の「世界平和祈りの集い」開催など、教宗派の垣根を越えて活動を持続的に展開している天台宗にとっても、大きな意義を持つものといえよう。
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夏を彩る信濃のハス 上田市・國分寺
信濃国分寺(塩入法道住職)のハスが見頃を迎えた。
七年前までは、住職が趣味で鉢ハスを栽培していたが、境内うらの農地を借り受け、中尊寺ハスなどを移植。上田市応援事業の後押しも受けた「地域興し」が実を結び、信州の夏を彩っている。
「車椅子でも楽しんでもらえるように」と観光路も整備。
七月十八日には、第四回「ハスのフェスタ」も行われ、寺と信徒、地域が一体となったイベントが展開された。国分寺のハスは八月中旬頃まで楽しめる。