サミットでの人質解放「緊急声明」に対し、謝意表明
―韓国副総領事が来庁―
九月七日、韓国総領事館の李壽尊副総領事が天台宗務庁に濱中光礼宗務総長を訪ね、アフガニスタンでタリバン勢力によって拉致された人質の解放支援に対して韓国政府として謝意を表明した。これは、八月に開催された「比叡山宗教サミット二十周年記念世界宗教者平和の祈りの集い」において採択された人質解放を促す「緊急声明」に対してのもの。
天台宗は人質の無事解放を祈り、主催団体である「日本宗教代表者会議」と共に韓国政府関係者と連絡をとり、開会初日のシンポジウムの席上緊急声明を出すことを決定。コーディネーターの杉谷義純事務局顧問からの提案により、小林祖承事務局総務部長が「紛争解決の手段として人のいのちを軽んずるような行為は、憎悪と荒廃を生み、さらなる混乱を招くだけで、問題の解決には絶対にならない。むしろ早期の人質解放こそ、問題の解決に光明を見いだす道である」との内容を骨子とした緊急声明を発表。全参加者の賛同を得て、アフガン政府に送付された。
李副総領事は「京都国際会館の会議ばかりではなく、比叡山上でも緊急声明が読み上げられ、解決に大きな力となったことは、本国政府にも報告した。心より御礼申し上げます」と述べた。
濱中総長(日本宗教代表者会議事務総長)は「犠牲となられたお二人には心からお悔やみ申し上げます。また、二十一人全員が無事開放されたと聞き、安堵しました」と語った。
人質解放に向けては、国連を始め各国が様々な形で努力を続けた。世界宗教者平和の祈りの集いは、異なった宗教者がの対話と祈りを通じて世界平和の実現をめざしており、その声明が人質の解放に寄与することになった。
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任期満了に伴う宗務所長選挙を実施、
24名の所長が決まる
九月三十日の任期満了に伴う宗務所長選挙が実施され、九月十五日、二十四人の所長が確定した。
今回の選挙では、九州西教区、群馬教区、福島教区で複数立候補者があり、投票となった。新宗務所長の任期は平成十九年十月一日から四年間。
【滋賀】長山慈信(長壽寺・再)【京都】穴穂行弘(穴太寺・新)【近畿】高岡保博(松尾寺・再)【兵庫】草別碩善(彌勒寺・再)【岡山】葉上観行(千光寺・再)【山陰】見上知正(大日寺・新)【四国】関覺圓(等妙寺・再)【九州東】寺田豪明(両子寺・再) 【九州西】甘井亮淳(大善寺・新)【三岐】宇野光道(法真寺・再)【東海】中村廣文(成願寺・再)【北陸】天谷良永(帆山寺・新)【信越】大沢祐仁(善昌寺・新)【神奈川】溝江光運(妙樂寺・新)【東京】寺本亮洞(大圓寺・新)【北総】中里康道(長樂寺・新)【南総】浅野玄航(妙音寺・新)【埼玉】吉田亮照(高藏寺・新)【群馬】藤井祐順(華藏寺・新)【茨城】寺門俊文(如意輪寺・再)【栃木】齋藤宏明(月藏寺・新)【福島】渡邉亮海(日光寺・再)【陸奥】菅原光中(大長寿院・再)【山形】清原正田(大圓院・再)=以上敬称略
尚、宗務所長改選後、初の宗務所長会は、来月に予定されている。