祖師先徳鑽仰大法会の円成を願って
天台宗と日吉大社、神仏合同で祈願
大法会イメージソングの奉納も
天台宗祖師先徳鑽仰大法会の円成を祈願する「神仏祈願法要」が、九月二十九日に延暦寺で行われた。同日は、ヴォーカリストの森友嵐士氏による大法会イメージソングの奉納があったほか、舞踊家、坂東寛二郎氏による日本舞踊の奉納も行われた。
延暦寺書院から日吉大社氏子の担ぐ御輿が出発し、根本中堂前広場に鎮座されたのち、馬渕直樹宮司が祝詞を奏上。続いて阿純孝天台宗宗務総長(大法会事務局局長)が導師となり、大法会の無事円成を願って法要が行われた。
この後、代表者らは玉串を奉奠した(写真)。
続いて「大法会イメージソング奉納法要」が根本中堂において武覚超延暦寺執行(大法会事務局奉行)が導師となって執り行われた。
阿局長は「十年間にわたる大法会の準備をしていた昨年に東日本大震災が発生し、福島では原子力事故が起こり、安全であることの信頼が崩れ去った。生活が豊かに、便利になることは誰しも望むことだが、そのために私達は自然を物質とみて利用し今日に至った。その結果、私たちの生命を育んでいる地球の自然環境が破壊されることになった。自然の素晴らしさを讃える歌があればと願っていたが、森友さんが闘病生活から得た自然の恵みを『雨上がりに咲く虹のように』と題して作詞作曲してくれた。人生に希望を持つ美しい歌を奉納いただけることに御礼申し上げる」と挨拶した。
森友さんは「十四年間、歌うことが出来ずに苦しんだが、雨のないところに虹は出ない。そのような希望を歌に託した。この歌で苦しんでいる人を勇気づけられるなら嬉しい」と挨拶し、アカペラで「忘れないあの日の涙を 愛する人をこの手に守りたい」と「雨上がりに咲く虹のように」を奉納した。
このあと板東流名取りの坂東寛二郎氏が日本舞踊を奉納した。