安心といえば、私たちは普段「やれやれ安心(あんしん)した」などと、心が落ち着いて心配のないことにこの言葉を用いていますが、本来は、「アンジン」と読む、深い意味をもった言葉です。
安心とは、心を一つのところに安定させて揺り動かさないこと、つまり仏さまの教えにより、心の平安を得て、動ずることがないことをさします。
安心を得るためには、まず戒律を授かってそれをよく守り、坐禅やお写経などをして、自分の心のあり方を深く洞察することから始めます。
ふだんはこのようにして人格の向上に努め、さらに社会のみんなの幸せのために力を尽くすのです。
そして、阿弥陀さまの救いを堅く信じ、極楽浄土に往生するよう心から願うこと、これが安心なのです。
来世が極楽に確定したとなれば、これはもう安心(あんしん)ですよね。