ミャンマー、中国へ緊急支援を
天台宗では、中国天台山国清寺において、開宗千二百年慶讃大法会結願奉告法要を行うべく訪中団の準備を進めていたが、五月十二日に四川省を襲った大地震により中止を決定。急遽、天台宗・延暦寺両内局代表と事務局で構成された代表団が義援金を持参し、北京へ出発した。また、一隅を照らす運動総本部では、四川大地震と五月二、三日に起きたミャンマーのサイクロン被害に対し緊急支援金募金を始めた。
黙祷捧げ犠牲者の冥福祈る
四川大地震の発生を受けて、十四日、天台宗と延暦寺両内局関係者は緊急会議を行い、半田孝淳天台座主猊下からも「訪中に適当な時期ではなく、慎重な対応を」という内意ももたらされており「中止」との結論に至った。
このため、濱中光礼天台宗宗務総長を団長とする九名の「開宗千二百年慶讃大法会奉告訪中代表団」が北京と天台山を訪れた。
中国で「全国哀悼日」が始まり、天安門には半旗が掲げられた十九日に、代表団は北京に入り、仏教協会を訪問し、学誠副会長と面会して天台宗からの義援金百万円を手渡した。翌、二十日には国家宗教局を訪問し、郭外事部司長と面談。被災者の一日も早い回復と、施設・インフラの復旧を願って、一隅を照らす運動より義援金百万円を手渡した。午後には日中友好協会
を訪問し、地震発生の二時二十八分、黙祷を捧げ、犠牲者の冥福を祈った。
更に、二十二日には国清寺を訪問し、滋賀・三岐・東海・北陸の四教区訪中団四十七名と共に開宗千二百年慶讃大法会結願に対する感謝の奉告法要を行い、同時に四川大地震犠牲者慰霊法要を厳修した。
広がるミャンマーのサイクロン被害
ミャンマーのサイクロン災害は、正確な被害状況が明らかになっていないが、数万人の死者と二百五十万人に上る被災者を出していると推測される。被災よりかなりの時間が経過しているが、国情もあり、未だ国際社会の援助が届きにくい状況下にある。被災者の疲労も濃く、早急な支援が必要である。
一隅を照らす運動総本部では、ミャンマーのサイクロン被害と中国四川大地震被害への緊急支援に取り組むことを決めた。「地球救援事務局」を窓口として、義援金を受け付けている。