戦没者慰霊・世界平和の祈り
開宗1200年慶讃大法会記念特別事業
今年も広島で祈念法要厳修
七月十四日、広島平和記念公園において開宗千二百年慶讃大法会「戦歿者慰霊・世界平和の祈り」法華経読誦法要が、酒井雄哉大阿闍梨を導師として執り行われた(写真下)。
昨年に厳修された「戦歿者慰霊・世界平和の祈り」採灯護摩供法要の後を受け、本年も開宗千二百年慶讃大法会記念事業として営まれた。
酒井大阿闍梨は法要にあたり「平和記念公園、原爆犠牲者供養塔の浄域において、天台宗の開宗千二百年を慶讃し、第二回の『戦者慰霊・世界平和の祈り』の法会を修し奉る」との言葉を捧げ、「極楽天上の諸尊霊の鎮魂に丹誠を凝らし、敢えてその被災を微塵たりとも忘ることなく」と戦争犠牲者を追悼すると共に、この地球上に一日も早く、恒久的な平和が訪れることを随喜者共々、祈念した。また、法要終了時には、酒井大阿闍梨より随喜者一人ひとりにお加持が行われた。
同法要は、天台宗の寺院も少なく、天台宗の教えに接することがあまりない、沖縄、鹿児島、広島の三県を重点的に布教しようと、開宗千二百年を機に企画された「三県特別布教」の一環として営まれた。また、世界で唯一の被爆国日本の原爆投下の地、広島において、世界平和を希求し、祈念する法要を営むことは、宗教サミットの開催など宗教の垣根を越えて平和を求める運動を続けている天台宗にとっても、大きな意義を持つものである。
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天台宗 教学部長に水尾寂芳師
天台宗務庁の教学部長に水尾寂芳師(延暦寺一山・禅定院住職)が七月一日付で就任した。
教学部長であった谷晃昭師が去る五月末に総務部長に就任し、教学部長職はこれまで谷総務部長が代行してきたが、今回、水尾師の就任が決まったもの。
水尾新教学部長は、昭和三十二年生まれ、四十八歳。大阪大学大学院文学研究科卒。大僧都。開宗千二百年慶讃大法会事務局幹事、延暦寺総務部長などを歴任している。