天台宗 紺綬褒章を受章-新潟県中越地震義援金支援に対して
平成十六年の新潟県中越地震で、天台宗は災害対策本部を立ち上げ、義援金の募金活動を行った。そして、新潟県に集まった一千万円の義援金を寄付したが、このほどその功績に対して天皇陛下から小泉純一郎総理大臣を通して紺綬褒章(褒状)が贈られた。
紺綬褒章の伝達式は、佐藤隆新潟県大阪事務所長を通じ、四月四日に天台宗務庁において行われた。贈呈式には、天台宗を代表し、濱中光礼宗務総長と内局が出席。
被災地では、現在でも旧山古志村の住民が村に戻れず仮設住宅で暮らしている。雪のために、道路などのライフラインの復旧が遅れているが、今年秋には幹線道路の復旧が完成する見通し。しかし、完全復旧にはなお二、三年を要する見込みである。
天台宗と総本山延暦寺では、被災直後に現地に視察団を派遣し、被災寺院への見舞いと励ましを行っていた。そして全天台宗寺院と檀信徒に向けて、義援募金を呼びかけたものである。
伝達式では佐藤事務所長が感謝の言葉を述べて、紺綬褒章を濱中宗務総長に伝達。
濱中宗務総長は「最近ではマスコミ報道も減ったが、復旧支援は、世間が忘れはじめた頃からが大変。これからも物心両面の支援を考えたい」と述べた。
佐藤事務所長からは、旧山古志村では、人ばかりではなく、取り残された牛千六百頭のうち、一カ月かけて千四百頭を救出したという秘話も披露され、関係者が一丸となっていのちの救済に取り組んだ様子に天台宗内局も感銘していた。
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宗議会議員改選 30人の議員が確定
-選挙規程改正後の初選挙 新人14人 再選16人-
四月十五日の任期満了に伴う宗議会議員選挙が実施され、四月六日、三十人の議員が確定した。
今回の選挙は、伝承法流と北海道管内が一つの選挙区となり、議席が二十九から一つ増えるという、選挙規程改正後、初の選挙。任期は平成十八年四月十六日から四年間。
【延暦寺一山】武 覚超(求法寺・再)
【滋 賀】岸 道久(引接寺・新)
【京 都】木ノ下寂俊(方廣寺・新)
【近 畿】高木亮享(那智山青岸渡寺・再)
【兵 庫】荒樋榮晋(神池寺・新)
【岡 山】吉山亮公(明王院・再)
【山 陰】清水谷善圭(清水寺・再)
【四 国】柞原俊孝(行泉寺・再)
【九 州 東】阿部昌宏(觀音院・新)
【九 州 西】角本尚雄(長壽寺・新)
【三 岐】佐藤文雄(密巌寺・再)
【東 海】可児光永(甲山寺・新)
【北 陸】青木大瑩(藥王院・再)
【信 越】小林玄海(長養院・再)
【神 奈 川】中島有淳(等覺院・新)
【東 京】阿 純孝(圓融寺・新)、杜多徳雄(法藏院・新)
【北 総】大照堯弘(修徳院・再)
【南 総】細野舜海(観明寺・新)
【埼 玉】清水英雄(泉福寺・再)
【群 馬】小川晃豊(常泉寺・再)、田中祥順(光巌寺・新)
【茨 城】松永博英(安樂寺・再)
【栃 木】小暮道樹(櫻本院・再)、福武安文(城興寺・再)
【福 島】林 光俊(金禮寺・新)
【陸 奥】山田亮清(東雲寺・再)
【山 形】工藤秀和(寶光院・新)
【伝承法流及び北海道】
栢木寛照(慈照院・再)、岡 秀法(妙法寺・新)
=以上敬称略
尚、宗議会議員改選後、初の議会となる臨時宗議会が、今月末に予定されている。