天台宗開宗1200年慶讃大法会
=慶讃大法要結願を迎える=
十月一日に開闢した天台宗開宗千二百年慶讃大法会大法要が、同三十一日に結願を迎えた。結願大法要は全国から宗の役職者や教区の代表者約三百七十名が出仕。また、この大法要に併せ、天台宗と延暦寺両内局に加えて天台宗務庁および延暦寺一山寺院住職により法華経の全巻読誦を行い、祖師への報恩の誠が披瀝された。
また大法要期間の五日には、秋篠宮文仁親王同妃両殿下が比叡山に御参拝になり、聖徳太子報恩法要「上宮太子御影供」に御臨席になられた。
宗祖大師が「すべての人々は平等であり、ほとけになれる」という法華一乗の教えによって天台宗を開かれてから、来年一月二十六日に一千二百年の正当を迎える。法華一乗の教えによって天台宗が開かれて以来、日本の伝統仏教の祖師方の多くは比叡山で修行された。大師のみ教えは天台宗ばかりではなく、日本仏教の一大源流として脈々と流れている。比叡山が日本仏教の母山と呼ばれ、今回の大法要に、多くの宗派、教団が参加されたゆえんである。
天台宗では、平成二十年までを開宗千二百年慶讃大法会期間と定め、「あなたの中の仏に会いに」をスローガンとして、これまでに檀信徒総授戒や総登山運動を展開している。今回の大法要は、その中でも最大規模の報恩行であった。
結願を迎えるにあたり西郊良光天台宗宗務総長は「一宗内外の皆さま、大法要にご参加頂いた各宗派、教団の皆さまはじめ、有縁各位のご協力によって大法要が円成されたことは大変ありがたく、宗祖伝教大師の御徳を思うと感無量である。開宗千二百年慶讃大法会は平成二十年までの期間で、記念事業も続く。更に気を引き締めて勤めたい」と語った。