慰霊と復興
悲しみを越えて祈る―
東日本大震災から4年目となる3月11日、天台宗では福島県や宮城県石巻市などの被災地、また総本山延暦寺において追悼法要が執り行われ、ボランティアバスによる復興支援活動などを女川町・出島で行った。震災による犠牲者は1万5891人。行方不明者は2584人に及び、原発事故などで郷土を離れた人々は約23万人に上る。当日、現地は激しい強風が吹き荒れ、また時折、吹雪で視界が遮られるような厳しい状況となった。天台宗僧侶らは、犠牲者への鎮魂の祈りを捧げ、一日も早い原発被害の収束と被災地域復興に協力を誓った。
出仕は同教区寺院住職がつとめ、天台宗より、阿部昌宏総務部長、中島有淳教学部長、角本尚雄社会部長、 横山照泰一隅を照らす運動総本部長が参列。また、比叡山延暦寺から中山玄童参拝部長が参列した。さらに、天台宗檀信徒会会長研修会の一環として各教区の檀信徒会会長が参列しており、福島教区各寺檀信徒とともに、震災犠牲者を慰霊し、被災地の早期復興を祈願した。
矢島所長は「震災被害を風化させてはならない。犠牲となった方々の為にも、悲惨さを後世に伝え、一刻も早く復興を果たすことが私たちの務めである」と決意を語った。(3、4、5、7面に関連記事を掲載)