天台宗と大法会を1年かけて取材
―――三重テレビからBS放送へ
今年春から、三重テレビで「芭蕉が詠む 祈りのこころ」と題して天台宗の特集番組が放映される。特集番組は10回にわたる予定で、他放送局での放映や来年にはBS放送でも放映されることも検討されている。現在、三重テレビのクルーにより総本山延暦寺はじめ各地方での天台宗行事について多角的な取材が展開されている。
お伊勢さんでは、1300年にわたって受け継がれてきた式年遷宮という儀式と祭りを通じ、また熊野古道では神道・仏教・修験道が融合した霊場と参詣道の姿を通じて「日本人のこころ」がテーマであった。
今回は第三弾として天台宗が取り上げられる。大きなテーマは日本仏教の母山として1200年の時を刻んだ比叡山延暦寺を起点として「日本人のこころ」に迫りたいとしている。また、伊勢神宮と熊野古道をつなぐ「仏教」がもうひとつのテーマとなる。
ユニークなのは旅の案内役を伊賀の俳聖・松尾芭蕉がつとめるという演出であろう。松尾芭蕉を演じるのは松平健さんである。三重テレビクルーは、1月26日の天台宗開宗記念法要を皮切りに取材に入っている。
2月には伝教大師が横大路家(福岡県糟屋郡)の祖先に805年に授け、以来重要文化財「横大路家住宅」のかまどに1200年護り続けられ、現在は妙香庵(九州西教区・福岡県太宰府市)に「蓮華のともし火」として安置されている伝教大師ゆかりの千年の灯や、六所宝塔、更には太宰府天満宮で、2月25日の菅原道真公の命日に天台宗九州西教区が毎年奉修している管公御神前法要なども、テレビカメラに収められた。