第11回「一隅を照らす運動」群馬大会を開催
第11回「一隅を照らす運動」群馬大会が10月17日、富岡市かぶら文化ホールにおいて開催され、檀信徒ら約千名の参加者があった。今回の大会は、震災後初めて開催されたこともあり、テーマに「~つなげよう得がたきあらゆる生命~私たちは忘れない3・11」が掲げられた。未曽有の被害をもたらした東日本大震災発生から3年が経過したが、未だ悲しみは癒えず、復興もままならない状況を前に、参加者は、持続的に犠牲者追悼および被災者支援を行っていくことを、あらためて誓っていた。
また、谷本部長を導師に、同教区内寺院住職の出仕による「東日本大震災物故者慰霊復興祈願法要」が執り行われた。(写真)同法要は、被災した人々の苦しみや悲しみに少しでも寄り添い、心を同じくして震災被害を共に乗り越えて行こうという思いから営まれた。会場一杯の参加者も、犠牲者を追悼し、残された被災者の悲しみを我事として静かに頭を垂れていた。
運動実践者への表彰が行われた後、記念講演では、岩手県平泉の山田俊和中尊寺貫首が「抜苦与楽(ばっくよらく) 普皆平等(ふかいびょうどう)」と題し講演。中尊寺落慶供養に際し、藤原清衡公が読み上げた『中尊寺建立供養願文』の鐘楼の段について、「鐘楼の大きな鐘の音が大地を動かすごとに、あまねく平等に、人々の苦しみを取り除き、楽しみを与え、そして、敵も味方もなく、故なくして死んだ者の霊魂を浄土に導きたい、と述べられている」と説明し、中尊寺創建の意に、仏教の大慈大悲の心が込められ、それが一隅を照らす運動の精神にも繋がっていると語り、参加者も熱心に聴き入っていた。
また、群馬仏教青年会の被災地支援活動の報告もなされ、今回の大会での募金支援金の贈呈も行われた。