木ノ下内局が初めての議会に臨む
現議員、最後の宗議会となる 第129回通常宗議会
木ノ下内局初めての宗議会となる第百二十九通常宗議会(栢木寛照議長)は、二月十八日に招集され、天台宗の平成二十六年度通常会計歳入歳出予算案等を可決して二十日に閉会した。今年度の予算案について木ノ下宗務総長は、本年四月より消費税の増額による歳出増は避けられないとして「各科目において、過去の支出状況を勘案し削減できるところは積極的に削減を行った」と述べた。その結果二十六年度予算は平成二十五年度と同額の十億八千三百十万円で編成され、可決された。
今回の宗議会冒頭における執務方針演説で、木ノ下宗務総長はこれらの具体的実現方法について言及したが、このうち大法会の記念事業として位置づけられている総本山延暦寺の『国宝・根本中堂』大改修については「全体では十年の期間を要し、平成二十八年度から本格的に改修に取り掛かる予定である。屋根葺替(ふきかえ)をはじめとする工事が七年の予定で進められ、引き続き三年間をかけて『重要文化財・根本中堂回廊』の栩葺(とちぶき)屋根の葺替をはじめとする工事が、国庫補助事業として計画されている」と述べた。
また「東日本大震災復興」については昨年十二月十二日に、内局各部長と共に、被災地、福島教区を視察したことを報告。本年三月十一日には、宮城県気仙沼市の被災地で回向を行った後、同地の觀音寺(鮎貝宗城住職)において、「東日本大震災祥月命日法要」に随喜することも明らかにした。
また、本年十一月十二日に福島県郡山市「郡山ユラックス熱海」を会場に 「一隅を照らす心~手を取り合って 次代につなげよう~」のテーマのもとに、「一隅を照らす運動四十五周年東日本大震災復興祈念大会」を開催。復興に向け苦難の道にある被災地に全国の宗徒・檀信徒が集い、応援してもらうのをねらいとしている。その主な内容は、東日本大震災物故者慰霊法要、宗教評論家のひろさちや氏による講演、T─BOLANの森友嵐士氏やデュークエイセスによるトーク・歌唱などが計画されている。