11月11日、木ノ下新内局が発足
―祖師先徳鑽仰大法会円成を期す―
十一月十一日に実施された宗務総長選挙で、木ノ下寂俊・京都教区方廣寺住職(前宗議会議員)以外に立候補者はなく、同師の無投票当選が決まった。翌十二日には滋賀院門跡において宗務総長任命式が行われ、半田孝淳天台座主猊下より木ノ下新宗務総長に辞令が親授された。
木ノ下新総長は、昭和二十二年生まれの六十六歳。天台宗では初めての戦後生まれの宗務総長である。木ノ下師は、立候補に当たり、施政方針として「『本末一如』の言葉を真摯に受け止め、事に処して参りたい」と表明。十二日の就任記者会見では、立候補に当たって掲げたマニフェスト、一、祖師先徳鑽仰大法会の円成、二、東日本大震災復興支援、三、宗教サミット三十周年に向けての取り組み、四、教師研修会の推進、五、機構検討の取り組みを施策の中心として、その実現に邁進したいと語った。
特に東日本大震災復興については、未だ福島原発の放射能汚染問題が収束を見ず、その行く末を憂慮し、宗としても復興への真摯な取り組みを行っていきたいと述べた。教師研修会については「学問宗といわれる天台宗であり、前内局の敷かれたレールを引き継いで教学面で一層の充実を図っていきたい」との意欲を語った。内局の任期は、平成二十九年十一月十一日まで。