偉大なる先徳への報恩の誠を捧ぐ
慈覚大師1150年御遠忌御祥当法要
民衆救済の精神を受け継いで
一月十四日に、延暦寺大講堂において、半田孝淳天台座主猊下を大導師に「慈覚大師一一五〇年御遠忌御祥当法要」(法華三昧)が厳修された。また、前日の十三日には同じく「御逮夜法要」が厳修された。十四日は慈覚大師一一五〇年の祥当御命日にあたるが「慈覚大師一一五〇年御遠忌御影供法要」は、五月十四日に改めて盛大に執り行われる予定である。
今回の「一一五〇年御遠忌御祥当法要」厳修にあたっては、寒さによって交通関係に支障が出ることが予想された為に、多数関係者への呼びかけは自粛された。
十四日の延暦寺は、折からの積雪によりドライブウエイが一時通行止めになり、気温も氷点下近くまで下がるなどの悪天候にもかかわらず、出仕僧や随喜者、また関係者らは慈覚大師への報恩の誠を捧げた。
法要は、天台宗内局、延暦寺内局ならびに延暦寺一山の僧侶と天台宗仏教青年連盟の代表六名が出仕して行われた。
午後一時に、半田座主猊下は雪に覆われた大講堂に到着され、出仕僧と共に内陣へと向かわれた。
法要の中で半田座主猊下は、慈覚大師の功績を讃えられたあと「一千百五十年の御遠忌御祥当を迎えて仰高の徳測り難く、化縁を顧みて無量の恩報じ難し。恭しく懺摩の法を修して敬慎の誠を捧ぐ。仰ぎ願わくば大師の尊霊暫く浄域の華台を出でて、末徒の礼供を納受し、慈悲を回施して迷妄の群生を導き給え」との法則を宝前に捧げられた。
このあと、阿純孝大法会局長(天台宗宗務総長)、武覚超大法会奉行(延暦寺執行)らが焼香を行った。