第二十六回世界宗教者平和の祈りの集い
文明と悲劇が交差したサラエボで
内戦、民族浄化から18年。平和、未来、共存
民族、宗教による対立を超える道へ
天台宗からは、杉谷義純天台宗宗機顧問を名誉団長とする十八名の公式代表団が参加した。
代表団は、日本から参加した他の宗教代表者と共に世界平和祈願法要を厳修。また、ボスニア紛争で犠牲となった人々の追悼のため、サラエボ市内にある墓地を訪れて献花、紛争の中で亡くなったイスラム教徒、クロアチア人、セルビア人など、それぞれの冥福を祈った(写真)。
スケンデルニャ・メインホールで行われた九日のオープニングセレモニーでは、バキル・イゼトベゴヴィッチ・ボスニア・ヘルツェゴビナ大統領評議会議長、マリオ・モンティ・イタリア首相のスピーチに続いて、イヴォ・ヨシポヴィッチ・クロアチア大統領、フィリップ・ヴヤノヴィッチ・モンテネグロ大統領らが挨拶。
十日、十一日は、二十八の会場に分かれて、平和・環境問題、グローバリズム、格差、家族、諸宗教対話、地域的諸問題など、現代世界が直面する課題についてパネルディスカッションが開かれた。天台宗では、杉谷顧問が環境問題について、また、栢木寛照天台宗宗議会議長が東洋におけるアッシジの精神についてスピーチを行った。
十一日夕刻には、各宗教・宗派で平和の祈りが捧げられた後、ドム・アミエ広場で閉会式が行われ、平和宣言が採択された。