被災地ボランティア延べ719人、1395日
天台仏教青年連盟の復興支援活動続く 東日本大震災
東日本大震災発生から昨年末までに、被災者支援と復興活動に携わった天台仏教青年連盟のボランティア人数は延べ七百十九人、日数は千三百九十五日になる。各教区仏青が天台宗社会部へ申請した活動報告書によってわかった。
甚大な被害地域である福島県では、同教区仏青が癒しとケアに九十名(九十日)、陸奥教区では、復旧支援に同教区仏青が百二十名(二百三日)のボランティア支援活動を行った(日数と人数はいずれも延べ)。
また近隣教区で被害の少なかった山形県では、百三十三名の仏青が百五十日にのぼる炊き出しを行っている。大震災発生当時に支援物資の搬送拠点が置かれた茨城教区では、六十六名が百七十八日活動した。
関東から東北にかけて活動した仏青は、十二教区六百三十三人(千七十七日)に対して、西日本の仏青は、七教区八十六名(三百十八日)であった。現地になかなか行けない仏青会員も、後方支援、物資の調達などの形で、活動している仏青たちをバックアップした。被災地入りした仏青たちは「多くの仏青会員の気持ちを、現地に届けることができました」という。
山形仏青では、大震災発生以来、週二回、山形県庁の災害ボランティア支援会議に参加、情報交換や協力事項等を話し合ったが、昨年七月にその中で協議された熱中症対策とボランティア心得をパンフレット形式にまとめている。
同仏青の榎森舜田事務局長は「隣県である我々はフットワークを武器に現地に通うことができました。『ボランティアに行きたいけど、どこからニーズをもらえばいいのか』ということにもコーディネイトしてきました。こうしている間に現地の方と絆が深まり、信頼を得て、そんな人と人との繋がりの中で、たくさん色々なものを得てきたように感じます」と語っている。
各仏青のボランティア活動に対して援助を行ったため、天台宗災害対策本部には、その活動報告書が提出された。また一方で、各寺院や住職個人の多くが、個々の判断で托鉢や物資搬送、また震災孤児の受け入れや温泉ツアーなどのボランティア活動を展開した。それらの活動は独自の活動であるために、記録に残されていないものもある。
東日本大震災の発生からまもなく一年を迎えようとする。しかし、本格的な復興はこれからである。天台宗の僧侶たちは、復興支援ボランティア活動のために今も被災地に入り続けている。