知りたいことがすぐそこに-天台宗公式ホームページ開設へ-
現代社会に広く浸透してきた情報技術(IT)に対応して、天台宗の公式ホームページが開設される。このホームページは、天台宗総合研究センターの研究班が、一年半の研究と準備をかけたもので、昨年には関係者による「試写会」も行われ、四月一日にネット上にオープンされる。
天台宗がホームページを開設したのは、実は数年前に遡る。それも一隅を照らす運動総本部が開設したホームページを、試験的に公式ホームページとした暫定的措置であった。
しかし、開設後に起きた日本海重油流出事故の際、仏教青年会を中心に、回収ボランティアの募集、現地レポート、情報伝達の即効性など、当時の宗団の実務から考えると、画期的な成果を上げていた。
当然、宗の内外から公式ホームページの開設や、ネットワーク化の必要性を論じる声が高まってきた。
平成十四年に、天台宗総合研究センターが開設され、ホームページの開設や、ネットワーク化に向けた研究が課題に加えられた事は、時代の要請であった。
-4月1日公開-
今回天台宗が開設するホームページの主な目的は、現代社会に欠落している倫理、道徳心そしてその根底にある宗教心を広く喚起し、仏心の目覚めを生活の中に浸透させることにあるが、インターネットを通じて、開かれた天台宗を広くアピールできるというメリットが大きい。
ホームページでは、天台宗のほぼ全部の内容を閲覧することができる。専門分野の難解になりがちな内容をさけて、写真や映像、音声をふんだんに採り入れ、パソコンの初心者にも操作が簡単にでき、画面が見やすく工夫されいるのが特徴である。
一般を対象にした内容では、仏教の教え・天台宗の歴史・法要や声明、全国の天台宗寺院・僧侶になるには・出版刊行物の紹介など必要かつ充分な内容。
ホームページで声明が聴け、行者の修行が動画で見られるなど、これまで間接的にしか知られていなかった内容が、直接自分の目や耳で確かめられる。
また、檀信徒のお勤めの作法と心得や、Q&A、法話集など日々の生活の中に密着したコーナーも充実しており、天台宗の新しい布教活動として注目される。
これらのIT活用にあたっては、天台宗の全寺院に、パソコンやインターネットの利用率等をアンケートし、問題点も考慮されつつ進められてきた。
今後内容更新は天台宗総務部が担当し、常に新鮮な情報を掲載する。